清少納言の『枕草子』は、平安時代中期に執筆されたとされる随筆で、紫式部の書いた『源氏物語』と並ぶ、日本の平安期の文学作品です。
夏は夜。
月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。
《現代語訳》
夏は夜(が良い)。月が明るい頃は言うまでもなく、闇夜もまた、蛍が多く飛び交っている(様子も良い)。また、ほんの一匹二匹が、ぼんやりと光って飛んでいくのも趣がある。雨が降るのも趣があって良い。
サイズ:52×18×27mm(縦×横×高さ)